Wave Rider TgのLevel Detection Algorithmは、自動的にgainを調節して最適な出力レベルを見つけます
ニュージーランドのQuiet Art社のWaveRiderは、2009年3月に初めて発売された伝説的なAAXプラグインです。 発売以来、世界初の"Rider"プラグインという概念でミキシング作業に革新を巻き起こし、それこそ全世界の録音スタジオで必ず必要とされるMixing Toolとなりました。 WaveRiderは入力されたオーディオ信号レベルを感知し、その情報を使用して自動的にvolume faderを調節します。
「WaveRider Tg」はWaveRiderの伝説的なアルゴリズムを採用していますが、「一貫したレベルライディング」(consistent level riding)に焦点をあてたWaveRiderの小さなバージョンです。 (*ここで「ライディング(riding)」は、リアルタイムで最適な状況に合わせて遂行される連続的なコントロールを意味します。) WaveRider Tgは、TimelineにリアルタイムでVolume Automation情報を作成しながら、ユーザが指定した出力レベルを維持するためにvolume fader levelを自動的に上げたり下げたりします。 ユーザは、必要に応じてTimelineに記録されたvolume automation情報を編集することができます。
もしあなたのボーカルサウンドをよりプロフェッショナルにするのに困難があるか、またはそのボーカルサウンドが全体のミックスとうまく調和しないとき、WaveRider Tgがこの問題を解決します。 ボーカルのみならず、ベース、ギター、管楽器、さらに全体ミックスなど、どんなサウンドにも該当します。 WaveRider Tgは、選択されたトラックのサウンドを柔らかく一貫したレベルに保ち、過度にコンプレッシングされないようにします。
WaveRider TgはmacOSとWindowsでVST、VST3、AudioUnitsとAAXと互換性があります。
メイン構造と主な機能
WaveRider Tgは、入力されたオーディオ信号が一貫したレベルを維持できるようにしてくれます。 「Tg」は「Target」を意味し、これはWaveRider TgがWaveRiderの「Target Riding」機能を採用したことを強調します。 WaveRider Tgは、入力されたオーディオ信号のレベルを使用者が設定したTarget Levelに自動変更します。 また、WaveRiderと同様に、選択されたチャンネルにautomationを作成でき、ユーザのDAW(Digital Audio Workstation)あるいはNLE(Non-Linear Editing システム)がサポートする場合、このautomation情報を修正することができます。 WaveRiderと違ってWaveRider TgはHUI(Human User Interface)プロトコルが必要ではないので、各機能を設定するときにはるかに簡単にできます。 Wave Rider Tgは、ただレベルライディング(Level Riding)機能のみを提供し、Wavel RiderにあるDucking機能は提供しません。 WaveRider Tgの使用法を迅速に把握するために、インターフェイスの主な機能を見ていきましょう。
「auto enable」ボタンがオンになっていると、ユーザのDAWトラックがLatchモードにある間、「volume ride automation」がそのトラックに自動的に記録されます。 また、すでに記録されたautomationを読み込むには、このボタンが必要です。 一方、「write/read」ボタンは「auto enable」ボタンと一緒に作動します。 もしユーザがすでに記録されているautomationを編集してこれをoverwriteしないためには、readモードに切り替えなければなりません。
「Soft range ratio」は、「silence threshold」によって設定されたlow level信号に適用されるゲインの量を決定します。 スライダーが中央のTargetに近いほど、Target Levelに到達するためにより多くのブースティング(boosting)が適用されます。 スライダーが左に移動するほど、ローレベル信号に適用されたゲインが減少します。 「Loud range ratio」は、「target slider」によって設定されたTarget Level以上の信号に適用される減衰量(attenuation)を決定します。 スライダーが中央Targetに近いほど、Target Levelに到達するためにより多くの減衰が適用されます。 スライダーが右に移動するほど、信号に適用された減衰量が減少します。 「trim」スライダは入力信号が処理される前に入力信号のゲインを高くしたり低くしたりする時に使用されます。
「Silence threshold」スライダーは、どのレベルがlow levelと見なされるかを決定します。 Threshold値が低いほど、low level信号におけるgainの増加量が大きくなり、反対にThreshold値が高いほどgainの増加量がさらに低くなります。 「Target threshold」スライダーはユーザーが希望するTarget Levelを設定します。 Target threshold値を超えるレベルは大きな音とみなされ、「loud range ratio」スライダー位置によっては減衰されます。 Target threshold値未満のレベルは、「silence threshold」および「soft range ratio」スライダーの位置の組み合わせによってboostingされます。 WaveRider Tgには2つのメータ(meter)が提供されます。 上部の「input level meter」は、-60 dbfsから0 dbfsまでの入力レベルを測定することができます。 下段の「activity meter」は、gain値の移動を表示します。 グラフが左に移動するとgain減衰を、右に移動するとgainブースト(boost)を意味します)を意味します。
「WaveRider Tg」の主な用途:
- ボーカルトラックをスムーズに整えるために
- ベースギタートラックをより整頓されたサウンドにするため
- DialogueまたはVoice Overトラックでdialnorm levelを維持する必要がある場合
- 入力されたオーディオ信号を一貫したレベルに保つため
- 選択されたトラックのVolume Ride Automationデータを取得または編集する際に、
- and more.
価格情報:
$129 USD (129 米ドル)
*macOSおよびWindows用の14日間全機能Demoバージョンを無料でダウンロードできます。: ここに
Quiet Art 2009年にさかのぼり、ニュージーランドに本社を置く小規模会社であるQuietArtは彼らの最初のオーディオプラグインである'WaveRider'を発表しました。 WaveRiderはその当時音楽ソフトウェア市場では存在しなかった唯一のRider系列プラグインで、それはすなわち全世界のレコーディングスタジオで必須のMixing Toolになりました。 その後もQuiet Artは音楽および映画産業に携わる人々のために創意的で必ず必要な製品を作り続けています。