The Music Telegraph

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オランダのMartinic社の「Kee Bass」: 60年代のRheem Kee Bassモノフォニックストリングベースキーボードをエミュレーションした無料仮想楽器

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Kee Bassは、最初のモノフォニック(monophonic)ストリングベースシミュレーターの一つである「Rheem Kee Bass」を忠実にエミュレートする無料仮想楽器VST/AUプラグインです。 この製品は、オランダのソフトウェア楽器及びエフェクターを開発する会社であるMartinicによって、201910月に初めて発売されました。 Kee Bass1960年代のgroovyしながらbassyなサウンドを聴かせ、拡張されたキー範囲(extended key-range)、フィルター、モジュレーションのような現代的な機能も提供しています。

 

 

Kee BassRheem Kee Bassの半導体電子回路をエミュレートさせます。 この製品のサウンドに使用されたサンプルはありません。 その代わり、この製品はフィジカルモデリング(physical modeling)を使用して、元の装備の音響特性を再現します。 これによって分厚く暖かいアナログベースサウンドが作られます。

 

 

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「Keys」tabパネル。

プラグインのインターフェースはRheem Kee Bassのデザインを基盤としており、2オクターブキーボードが特徴です。 しかし、Kee Bass128個のMIDIノートの範囲をカバーします。 また、ベースブースト(bass boost)コントロールスライダー、バイパス(bypass)スイッチ、トーン(Tone)、ファズ(Fuzz)、サステイン(Sustain)及びディケイ(Decay)モードを選択するための4つのスイッチのセットがあります。

 

Bass Boosterレベルは低音レベルを制御します。 このレベルを上げるとサウンドに力が出てきて、ベース強度がもっと高くなります。 Toneスイッチを使用するとMellowBright設定のどちらかを選択できます。 Mellowは低く丸いトーンで、Brightはサウンドに荒い質感と鮮明度を加えています。 Fuzzスイッチを入れるとKee Bassにディストーションが追加され、低音域帯が減衰する反面、中音域帯の周波数が強調されます。 ModeのスイッチはKee Bassで演奏される音の継続を制御します。 Sustain設定では鍵盤を押すと指を離すまで音が演奏され、Percuss設定では鍵盤を押した直後から音が徐々に消えます。 Decayスイッチは、Percussモードに設定したときに音符がどれだけ早く消えるかを制御します。

 

 

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「Settings」tabパネル。

Martinic社のエンジニアは、元の装置にはなかったいくつかの機能をプラグインに追加しました。 まず、Kee Bassはポリフォニック(polyphonic)をサポートします。 そして、SettingsタブにLFOやエンベロップ(envelope)コントロールとともにローパスフィルター(low-pass filter)対するコントロール機能を追加しました。 また、ベロシティ感度(velocity sensitivity)調節機能、low/high/lastノートの優先順位設定、そしてキーボードチューニングおよび移調(transposition)機能を含むMIDIコントロールセットが含まれています。 そのため、Kee Bassを使用すると、現代的道具を使用して過去の音を作ることができます。

 

 

製品の特

 

レトロ ベース トーン(Retro Bass Tones)

ビンテージ Rheem Kee Bassのフィジカルモデリング (製品製作にサンプリングが使われていない)

  • 内蔵されたBass Fuzzサウンド
  • Percussion - Fast decay (速い減衰)
  • Percussion - Slow decay (緩減衰)
  • Sustain (サステイン)
  • 全てのサウンドに対するBright及びMellowオプション
  • フル(Full)2オクターブキーボード
  • モデリングされたSolid State電子回路
  • 合計2.5MB軽量サイズ
  • Windows 7+およびMacOS 10.9+32ビットおよび64ビット)用VST/AUホストと互換

 

現代的機能(Modern Features)

  • Level調整
  • 調整可能な25の音チューニング
  • 拡張された128個のMIDIノートの範
  • ベロシティに反(Velocity-sensitive)
  • ±2セミトン(semitone)に反応するピッチベンド(pitch bend) 
  • 全てのセッティングはMIDI learn対応
  • ポリフォニック·モード(Poly mode) 
  • Low/High/Last音符に基づいたノートの優先順位設定機能
  • Attack/Decay調整
  • レゾナンス(resonance)機能が付いたLow pass filter
  • フィルターLFO/Envelope変調(modulation)機能
  • 様なプリセット
  • 微細チューニング(Fine tuning)
  • 移調/オクターブ移動(Transpose/Octave shift)

 

 

価格情報

無料

 

*Kee Bassを無料で受けるには、ページの下部にある「Claim your free license!」セクションで「ORDER NOW」ボタンをクリックしてください。 チェックアウトプロセスを完了すると、License key届きます。 そして、ページの下の「Free trial」セクションでKee Bassインストールプログラムをダウンロードし、それをLicense keyファイルと同じフォルダに保存します。 インストールプログラムを実行し、インストールプログラムで「License key」オプションを有効にすればOKです。

 

 

Kee Bass」に関するより詳しい情報

 

 

 

 

 

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Martinicの紹介 (https://www.martinic.com/en)

Martinic1993年オランダのSchagenでソフトウェアおよびITソリューションプロバイダとして設立されました。 2010年から私たちはミュージシャンとプロデューサーのためのソフトウェア楽器およびエフェクターの開発を専門的にしてきました。 そして、2016年にはScanner Vibrato仮想エフェクタープラグインを皮切りに、自社ブランドでオーディオプラグインを商業的に発売開始しました。 Martinicチームが開発した全てのプラグインは、ACE(Advanced Circuitry Emulation)として知られる最先端回路モデリングプロセスを使用します。 この独占的な技術は、驚くべき精密度でビンテージ楽器とエフェクターをモデリングするためアナログおよびデジタル回路を正確に再現する技術で、Martinicチームが開発しました。 ACE駆動するプラグインは、サンプルライブラリではありません。 それらはソフトウェア領域でリアルに実現されたオリジナルのハードウェア構成要素を忠実に再現して設計されました。